それは本当にあなたの言葉?伝わる言葉について考えてみた

伝わる言葉

大人になっていろいろな人と出会う中で、言葉がすごく素敵な人やなぜか心に残る人っていますよね。

丁寧な言葉だったから素敵だなと思ったとか、衝撃的な言葉だったから心に残っているとか、そういうことではなく普通のことを言っていても聞き入ってしまったり、好感を持ったり。

普段からなんとなくその人たちを「喋るのが上手い人」だと思っていて、それ自体が1つの才能なんだと思っていましたが、最近あるコラムを読んで気づいたことがありました。

かっこいい言葉を使えばいいわけじゃない

伝わる言葉

SNSや自分のメディアで何か文章を書くとき、ついついかっこいい言葉や響きのいい言葉を使いたくなってしまうことはありませんか?

人前で喋る機会がある人なんかは、難しい言葉(聞いたことはあるけどいまいち自分の中で理解しきれてない言葉)が咄嗟に出てきてしまうこともあるかと思います。

でもそういう言葉を使ったときっていまいち反応がよくなかったり、思ったような結果にならなかったりするんですよね。

そして後から自分で振り返って恥ずかしくなる、というパターンです(笑)

かっこいい言葉やむずかしい言葉を使ったからといってそれが期待した通りに相手に届くとは限りません。そもそもその言葉で自分の言いたいことがきちんと伝えられたのか考えてみると、100%伝えられたわけではないと思います。

伝わるのは心から出た言葉

伝わる言葉

先日読んだコラムに、「言葉に魂が入っていないと伝わらない」と書いてありました。

つまり飾っていない本心を表した言葉で、しかも自然に出た言葉でないと伝わらないということ。

そう聞くと「当たり前でしょ」と思うかもしれませんが、人は意外とその場に合わせて本心とは少しニュアンスの違う言葉を使ったり、発信するために “わざわざ” 言葉を考えて書いたりしていると思うんです。

そしてだいたいそういう時って周りから見ても違和感があるし、本心から出た自然な言葉の方がその人の魅力が出ていたりします。

言葉には生き方や考え方が現れる

コラムに書かれていた例が、中谷美紀さんの結婚報告の文面だったのですが、どんなものだったか覚えていますか?

「共に齢(よわい)を重ねて参りたいと存じます……」

そう、これです。「齢」を「よわい」と読むなんてこの時まで全く知りませんでした。

いろいろな情報番組でこの言葉が取り上げられていて、「素敵だなぁ」と感じた人は多いと思いますが、逆に違和感を感じたり「なんかかっこつけてるな」と思った人はほぼいないのではないでしょうか?

これは中谷美紀さんのこれまでの生き方や考え方、内面の魅力が言葉に現れているからこそ素敵だったわけで、そこに魂が入っていたからきちんと伝わってきたのです。

これを私が使ったりしたら違和感しかありません(笑)

心から出た言葉なら変でも魅力的に伝わる

また、モデルの滝沢カレンさんも例として取り上げられていました。

奇想天外な日本語を操る彼女は最初はおバカキャラでしたが、今では文化人からすごく人気でなぜか一目置かれている存在です。

私も最初は変な面白いから見ていましたが、いつの間にか今日はどんな日本語を使うのかな?とわくわくして見るようになっていました。四文字であだ名をつけるのも上手いですよね。

滝沢カレンさんのあの日本語も、わざわざ言葉を選んだわけではなく心から出た言葉だから魅力的なんだと思います。

たとえ日本語がちょっと変でも、あまり意味がわからなくても、その言葉に魂が入っていれば人はまた聞きたくなるんでしょうね。

“あなたの言葉” が一番伝わる

伝わる言葉

結局のところ、相手に伝わる言葉というのは “あなたの言葉” なのです。

あなたのこれまでの生き方や考え方から形成された “魂” が入った言葉がもっとも魅力的で、相手にもきちんと伝わる言葉です。

大勢に向けて発信するときは特に、わざわざかっこいい言葉や素敵な言葉を使ってしまいがちですが、それはむしろ逆効果で、もしかしたらあなたの言葉も魅力も伝わっていないかもしれません。

最初に書いたように、言葉が魅力的な人は「喋るのが上手い人」だと思っていましたが、実は心から自然に出てきた言葉を使える人、つまり自分の言葉で喋れている人なのではないでしょうか?

言葉にその人の魂が入っているからこそ伝わってくるし、魅力を感じるのだと思います。

何か言葉で伝えようとするとき、これは自分の言葉なのかもう一度振り返ってみるといいかもしれません。